私は、以前は、半官半民の人も環境も良い研究所でデータ処理の仕事をしていた。
なぜか、現在は仏壇やに勤めている。給与も以前の1/3になり、前が高いのか
今が安すぎるのか、後者に違いない。
私が、仏壇やに勤めはじめたころは、店長というベテランの方がいた。その方がずっと
勤めてくれると思っていたのだが、私がはいって1週間で突然やめた。
超ベテランの山田が残ってくれたので今までもやってこられている。
経理、接客、仕入れすべてをやっていた店長が1週間の引継ぎでやめたのは、きつかった。1週間で経理を覚えなければならず、相当きつかった。紙で帳簿をやるというのは、経験がなかったので、大変であった。
接客もほぼできず、店でただ息しているだけの無駄飯くらいだった。1年くらいかけてやっと、お客様の言っている内容が理解できるようになった。
仏壇に関する本を買ってよんだり、西日本に行った際は、老舗の仏壇やに入りお線香を買って、仏壇のことを質問したりして仏壇の売り方と接客を学ばせてもらった。
店のことができるようになると、今度は商いの売上の不安が出てきてしまい、他の事業も模索しはじめた。
プラス事業をやりたいと思い、数年前に大学院にも通った。何か仏壇やにプラスできる起業はないか学ぶためである。修士課程修了となったが、結局、怖さばかりで何もできない。ただ、今も目の前の仏壇やという難解な商いを続けていくことに精一杯である。
逃げられない。
退路はふさがれてしまった。