中川の仏壇 歌人 木下龍也さんの短歌が絵本に…泣いた - 中川の仏壇
ブログ モダンミニ仏壇

2023.10.25

歌人 木下龍也さんの短歌が絵本に…泣いた

子供の頃、ずっと一緒にいた犬を思いだした。

白くて小さくてフワフワしていて、ゼラチン質の肉の繊維が絡まったような缶詰が

好きだった。その缶詰は値段も高かった。

ある日、私の使うシャンプーが空になっていて母にシャンプーない?

と文句半分言うと「モノゲンユニで洗いなさい」と言い返してくるくせに、犬の缶詰と犬用シャンプー

は、在庫をきらしたことがなかった。私の妹のような存在の犬だった。

ある日、その妹のような犬は、動かなくなっていた。私も随分と大きくなり、長く一緒にいた

が、妹は、私よりも先に年をとりそして、おばあちゃんになって旅立った。

先程まで動いていたのに、生と死の境目の線が確実にそこにはあった。

2度目の死を体験した。

『きみと風』は、犬と暮らした人には、泣かずにはいられない物語であると思う。

最後のページの木下龍也さんの短歌にやられてしまった。

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