教会式で牧師さんが病める時も健やかなる時も、富める時も、貧しき時も
慈しむ事を誓いますか、という誓いの言葉。その時は、新郎も新婦もお返事して結婚に
いたるのだが。崇高なことだと思うし、そうあって欲しいと思う。
さて、その先は大変なことばかりである。
病気にだってなるかもしれないし、お金持ちから転落するかもしれないし、他の人が好きに
なるかもしれない、心まで縛れない。結婚は、人間力が試される絶好の修行の場。
数年前のお正月の出来事である。義理兄弟と皆でお節とお酒でお祝いをした。兄弟の一人が飲みすぎて
2階で休んでいた。そしてリバースをした。トイレではなく、2階の洗面台に
「ああああああああ~」と絶叫したくなるが、兄弟はリバースすると部屋に戻りまた、
寝た。誰が後始末すんねん、と思った。
私が毎日、洗顔歯磨きに使う洗面台。リバースした残骸が洗面台のボウルの5分の1くらいたまってい
る。詰まっているし、流れるわけがない。私は、遠巻きにどうしたものか、洗面台をこのまま捨てて
新しいのを買おうか、リバースの残骸のまま放置したら洗面台の業者さんも交換する時に困るなきっ
と・・・。思っていると兄弟の嫁がかけつけて、なんと躊躇することなく、洗面台のリバースのドロド
ロの残骸に素手をつっこみ、排水溝を探し、流そうとするではないか。なんてすばらしい。
1時間くらいかけて、嫁は、全てリバースの残骸を流した。そして、最後は掃除をし、塩素系漂白剤で
洗面台ボウルのリバース臭も消してくれた。
ブラボー、と叫びたくなる。
弟の嫁立派。
酔いから醒めた兄弟が、自分のリバースの残骸の行方の顛末を私からきくと、「嫁がね…悪いことした
な」と照れ臭そうにしながら下を向きながら気づかれないようにニヤリとした。
うちの洗面台で温もり感じるのやめてもらっていいですか。