中川の仏壇 師匠と武道と私 ー時々兄弟子ー - 中川の仏壇
ブログ モダンミニ仏壇

2025.11.3

師匠と武道と私 ー時々兄弟子ー

最近は、武道のことを書くと兄弟子案件が多かったので、師匠のことを綴ろうと思う。

師匠は、60代半ば過ぎだと思う。最近、奥様も道場に復活された。私には、先輩にあたる。奥様は、若くて、ベティちゃんみたいな見目。師匠さすがです。奥様である先輩が来られて、益々稽古が楽しくなった。とてもいい方なんだ奥様も。

この師匠、愛情が凄く深い。とくに兄弟子のことを本当に大切に思っている。私が兄弟子のことを言うと「彼はね、とても強い芯のある男なんだよ」とか「彼はね・・・・」と、父のように兄のように兄弟子のことを褒める。大切に思っているのがよくわかる。時折LINEで「雪哉は江戸が好きでござる」「雪哉は江戸が似合うのでござる」とかちゃかしているが。バカにしてる?いやいや愛だな。

私は、何度か自分のアホさが嫌になり「くそ、武道今日で辞めてやる」って思って帰りがけ師匠に「ありがとうございました。兄弟子にもよろしくお伝えください」と、ほぼ、辞める気持ちで伝えると、その日に限って23時くらいにシュールなLINEが来るんだよ。辞める気を削ぐような、続ける気持ちにさせるようなLINEが2回あった。武道は楽しいし、いいことばかりなんだが、自分の不出来が辛い時があるそれを見透かしているかのようなLINE。武道も30年以上続けていると、人の気が読めるようになるのではないかと思うよ。兄弟子もそういうところがある。救いもするけど、抉ることもしてくる。それで、負けるか、って思っているから続いている。

私は、黒になるって決めたんだ。今まで人生で何事も向き合ったことないし、対岸に着いた経験もない。自分の50歳の半世紀生きた記念で入った武道、黒になるまでやろうと思う。もうちょっとでレベル52になる。もう青になった。来年の春には黄色になる。次は好きな色の緑だ。師匠がいるうちに黒になりたい。そして師匠、兄弟子、嫁先輩、東井氏と5人で浴びるほど一緒にコーラを飲むんだ。

師匠に黒になった自分を見せる。

私が心が折れて、もう、ダメだと思ってLINEを師匠に入れたら

「とにかく続けてみてください」という言葉をいただいた。この言葉がどれほど救われたか。

下手でもいい、とにかく続ける。続けることが続く秘訣なんだよね。

「やるかやらないかです。できるできないじゃない。」この言葉にも何度奮起させられたか。

師匠には、よく怒られるし、型を何度やっても覚えられないと「明日、女房子供に飯を食わせられないって思ったら、もっと危機感もってやるでしょう」みたいな、荒唐無稽な謎な昭和の遺物みたいなストーリーを真顔でぶち込まれ、笑っちゃいけないシリーズの絶対笑っちゃうターンみたいな、シーンが多々あるんだけど、咳き込むふりして、笑いをこらえる私っていうね。本当に厳しきなかに笑いの神が押し入れ開けたら突然出てくる的なパターンでね。笑い堪えるのが辛い。私がツボにはまるのを知ってか知らずか、隣で兄弟子が、私が下を向くと「押忍、わかりました」ってデッカイ声で言ってくれるから、師匠の視線がそちらに向くから、私は助かっているんだが。

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