子供の頃から思っていたことだが、みんなと同じ景色を眺めているのであろうか。
もしかして、その人によって、見える景色が違っていたりして…。
私は、今朝、道路のゴミを拾った。私の見えている景色は、ゴミが落ちている世界線なんだ。
20代の頃、ニューカレドニアに行った。無人島に行き、一日海をながめていた記憶がある。
この世のものとは思えない美しい海と白い砂浜しかない景色。その世界線は、本当に実在していた。とてつもなく美しい世界と波の音の静寂が広がる。
映画「マトリックス」のなかで、裏切り者のサイファが、仮想空間で生きるのに
自分の希望する世界線を要求した。与えらる世界線で思うように生きる。だけど、それは現実ではない。眠らされている世界。サイファは、エージェントと取引をする。仲間を売るかわりに、現実世界から仮想空間に戻してもらう約束をする。その際に条件をつける金持ち、俳優みたいな見た目を要求する。
このサイファは、現実世界で、トリニティに恋をする。しかし、トリニティは、ネオ(キアヌ・リーブス)に恋をする。それは、運命だった。サイファは、嫉妬と憎しみで、現実世界から仮想空間へと
戻る動機づけになったのではないかと考察している。だから、あんちょこに金持ち、イケメンを要求したのであろう。そして、トリニティのような強くて芯があって美しい女性と仮想空間で出会いたいのだろう。実にみみっちいなサイファよ。
今、自分がみている世界が現実なのか、仮想空間なのか、私にはわからない。この世は粒子でできているっていう人もいる。だから、自分の思う世界が構築されているとも言うひともいる。私には、難解すぎて理解できない。私は、わざわざ、ゴミが落ちている世界線を構築しているのか。だったら、ニューカレドニアのあの美しい世界線を構築することもできるのではないかとも思う。
自分は、眠っているのか起きているのか、それさえわからない。アンダーソン君がいる世界線なのか、ネオが生きている世界線なのか、誰か教えて。
8割が選んでしまった青いカプセル。私は残り2割と赤いカプセルを選んで生きていると思っているんだが。どうであろうか。8割の人と2割の人の見える景色は、もう違い始めているのか。私は、ネオと
ともに生きることを選択した。