毎日暑い。そして時たま夕方になるとバケツをひっくりかえしたかのような
雨が降る。涼しくていいのだが、雷鳴とともに雹も降ってきたりして慌てる。
昨年、ボロボロになった車をやっと買い替えた。車輛保険は入っていなかった。
昨年の雹で、ポコポコになった車体の修理に190万円、110万円、セレブ友人のセレブ知人は
600万円かかる人もいたとか‥‥。車買い替えられるのでは?と庶民の私は思うがその金額では
買い替えられないらしいのだ。
ある日の夕方、鉛色の雲がおおいはじめて龍でも雲間から気持ちよく飛んでそうな空模様であった。
専務が役所に出かけていってまもなく携帯電話が鳴った出ると慌てた専務の声で
「外見て、大雨だよ雹も降っているすぐにあなたの車を移動して」と言われ、慌てて大雨の中を
トラックの鍵をもって雨でビショビショになりながら、トラックに乗り込みボロボロのトラックを店の
前に移動した。そしてトラックから降り、益々ビショビショになりながら、自分の車に乗り込み車庫に
移動した。その間にも雹が降り勢いよく地面にあたり白く雹が跳ねている。幸い、それほど粒が大きく
なかったので、車体はポコポコにならなかった。
やれやれと全身ずぶ濡れになり、入れ替えが終わり車から降りたころには、空が明るくなってきてい
た。そして雹も雨も止み始めた。
よろよろと階段を登りに事務所に戻ると夏休みで怠慢極まりない格好の
専務の息子がソファーに丸くなって横たわってマインクラフトをしていた
「びしょ濡れだね ハハっ」
と鼻で笑い私を一瞥した。そこで多少ムカーとしたのだが、子供相手に怒っても仕方なし。
エアコンの風にあたりびしょ濡れの私は、寒さで風邪ひきそうなので着替える
ことにした。しかし、3本ラインジャージのセットアップしか服がない。仕方なく、
着かえると役所から専務が戻ってきた。私をみるなり「なんでジャージ着ているの」と言ってきた。
この専務は、ケチで且おかしな人で人の見た目、人の外観、服装、髪型に全く無関心で、
唯一反応するのがジャージを着ている時なのだ。あ~やっぱり言ってきた。
おもんぱかれ